メールマガジン バックナンバー No.042

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環境・持続可能な社会へのみんなの一歩
                    グリーン・フォワード 
http://www.greenforward.org
No.042  2006/3/22
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《目次》
●01:グリーン・フォワードからのお知らせ
●02:道路交通死傷
●03:これって新語?

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●01:グリーン・フォワードからのお知らせ

今回、特にありません。
前回ご紹介した、6月環境月間行事への出展にご協力頂ける方を
募集します。(^^)/

<グリーン・フォワードのサポーターになって頂けませんか?>
グリーン・フォワードは小さなNPOですが、新しい環境学習教材の開発により、
大きな飛躍を遂げようとしています。

詳しくはwebサイト http://www.greenforward.org/ の会員募集ページ
または、e-mail info@greenforward.org まで

メルマガへの皆様のコメントお待ちしておりますm(__)m

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●02:道路交通死傷

しつこいようですが、今回も自動車に関するテーマでお届けします。

自動車が他の工業製品と大きく異なる点は、いわゆる交通事故との
関連についてです。

日本では、一般的に「交通事故」という表現がメジャーですが、
WHO(世界保健機構)では、「Road Traffic Injury:道路交通死傷」、
OECDでは、「Road Crash:道路衝突」という用語が使われています。
これは、もはや「事故:accident」(確率的に生じるもの)という従来の見方が
適切ではなく、政治的意思によって防止できるものという認識に立っている
ためです。

よって、以降、このメルマガの中でも、道路交通死傷という表現を使います。

では、世界の道路交通死傷による死者数はどれぐらいでしょうか?
現在、1年間に約120万人です。(1998年は117万人)
これは、世界の10大死因の第9位の数字となっています。

また、年齢層で見た場合、5〜14歳の年齢層と15〜29歳の年齢層では、
どちらも10大死因の第2位となっています。

負傷者数は、年間2000万〜5000万人にも及びます。

残念ながら、この死傷者数は増える傾向にあります。
2020年の予測では、世界の年間道路交通死者数は、230万人となっています。
世界の10大死因の第3位の数字です。

自然災害による被害は避けがたいものがあるかもしれません。
その「自然」災害が、「人為的な」災害となることを避けるために、
温暖化・気候変動防止のために、環境NGO/NPOは努力しています。

  道路交通死傷は、私たちの意志で、無くすことが可能なはずです。

事故を望む人はいないでしょう。
意思とは、政治的な選択です。
個人の「注意」だけでなく、道路交通死傷を防ぐための仕組みを作り、
選び取ることが必要でしょう。

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(参考資料)
WHO World report on road traffic injury prevention
http://www.who.int/world-health-day/2004/infomaterials/world_report/en/

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●03:これって新語?

前回予告したキーワードとは、「パーツマイレージ」です。
見てお分かりのとおり、部品の輸送距離による環境負荷を考えよう
というコンセプトです。

えぇ、「フードマイレージ http://www.food-mileage.com/ 」、
「ウッドマイルズ http://www.woodmiles.net/ 」 などのパクリです…

ですが、Googleで検索しても(パーツマイル含む)、ヒットは無いので
一応、言葉としては新語なのでしょうか。
コンセプト自体は新規性はありませんが、キーワードを作り、その概念を
整備していくということは必要なことだと考えます。

食品や木のように、それ単品や、少しの加工・複合化しか工程を経ない
生産物の場合、輸送距離を算出(合算)することは比較的容易と言えますが、
(コンビニ弁当という複合品のフードマイレージを算出した例があります)
自動車のように数万点の部品の輸送距離を算出するのはかなりの労力
でしょうね…
そもそも部品1個を取った場合でも、それが1枚の鉄板だったとして、
その鉄鉱石、還元炭、燃料の輸送距離はどうやって算入するべきか…

このパーツマイレージが気になったきっかけは、工業製品の分野では
世界的な分業体制が確立しており、一つの完成品を作るために、
半完成品・複合部品を複数の国々から集める(輸送する)という
事実があるためです。
モーターはA国から、電子基板はB国から、ボディはC国から、というように。
D国で完成品に組み立てて、E国、F国、G国などなどに輸出…

まずは完成品メーカーから「見える」範囲、つまり購入部品レベルで、
それらの輸送距離がいくらになるか、算出するところから始めてはいかが
でしょうか。
(鉄鉱石が鉄板になるマイレージは、製鉄メーカーが算出)

ひょっとすると、A自動車さんは、既にこのようなデータを社内的にお持ち
かもしれません。
ぜひ、この分野でも産業界のリーダーシップを取って頂き、
「世界No.1の環境活動」へと繋げて頂きたいと思います。

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No.042  2006/3/22

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